総評
「夢けんプラザ絵画コンクール」の審査も11回目となりました。これも参加してくださった皆様や関係者の方々のご尽力によるものだと感謝いたします。今回は「バイパス工事」や「琵琶湖大橋」など、大きな構造物をパースの効いた構図で描いた作品が目を惹きました。とても難しい題材ですが、子どもたちの画力の高さが伺えます。連続する構造物をリズミカルに描くことで、ダイナミックなスケール感のある風景に出会えました。これも滋賀県の魅力であると気付かされます。また、地域の資源や環境をテーマにした作品も多く、その意識の高さにも驚かされました。この活動を通じて、未来のものづくりを担う若い世代が、地域の新たな魅力を発見したり、ユニークなアイデアを表現できればと思います。次回も素敵な作品を期待しています。
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お昼休みの和やかな雰囲気が、丁寧な描写によって伝わってきます。特に工事現場で働く人の表情からは、まるで会話が聞こえてきそうです。お弁当や工具類なども丁寧に描かれており、全体的にバランスの取れた秀作です。
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土砂を盛り上げながら進むブルドーザーの力強さが迫力のある構図で描かれています。画材を使い分けることで、機械と自然の対比も効果的です。
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手前を大きく、遠くを小さく描くことで、遠近感のある作品です。古墳や階段が規則的に描かれることで、久保田山古墳の美しさが際立ちます。
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緻密なひまわりやトンボの描写、大きな建造物と飛行機雲の対比、そして夏の入道雲。まるで俳句のような風情のある作品です。
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「描きたい!」と思える何かに出会うことは、創作の原動力です。この作品の場合は、ホイールローダーの大きなタイヤですね。パースの効いた構図と、繊細な空のグラデーションによって、画面に迫力と広がりを表現しています。作者の感動を追体験することができる、素晴らしい作品です。
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ロボットを中心に、機械や建物が緻密に描かれています。同系色を使い分ける繊細な色彩表現も魅力的な、カッコいい作品です。
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けん玉の形をした大きな建物を描いたユニークな作品です。まるで超現実主義(シュルレアリスム)の絵画のような、不思議な魅力があります。
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未来の発掘ハンターを描いた映画やアニメのワンシーンのような面白い作品です。画面からは、冒険心とワクワク感が伝わってきます。
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彦根城の存在感をしっかりと捉えた秀作です。雲や枝葉など動きのあるものを大胆な筆使いで表現したり、どっしりと時間を感じさせる石垣は緻密に描き込むなど、作者の創意工夫が伝わってきます。描くことの楽しさと作者の技量の高さが伺えます。
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琵琶湖大橋の空のグラデーションが美しいエモーショナルな作品です。
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夕日にゆらめく水面の表現が、印象派の絵画のようなタッチで描かれています。白髭神社の鳥居の赤と夕日の赤が呼応する素敵な作品です。
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憧れの建築作業員になった未来の自分が描かれたとても味わい深い秀作です。背中で語る渋みのある姿は、ベテランの哀愁を感じさせます。